画像は二つ星の料理人公式サイトからお借りしています
2015年公開の実際の人物をモデルにした映画「二つ星の料理人」のレビューです。
公開当初から評判は上々で気になっていましたが、なかなか機会がなくて今頃アマゾンプライムで鑑賞しました。
ゴードンラムゼイという、スコットランド出身のシェフをモデルにしたそうで料理の腕前もさることながら気性の荒さが有名なお方。
コンラッド東京にお店があったようですが、今はもう閉店しています。行ってみたかったな。
キャストは落ち着いていながらも実力派で豪華
この映画の見どころは、豪華なキャスト陣です。
ざっと挙げるとこんな感じ。
- ブラッドリークーパー
- シエナミラー
- オマールシー
- ユマサーマン
このように、ゆるい映画好きでも「お!」となるようなキャストが盛りだくさんです。
主演はブラッドリークーパー。劇中では粗野でちょっと繊細な荒くれものなアダムジョーンズを演じていますが、現実世界ではイケメンでインテリなお方です。
シエナミラーは、ブラッドリークーパーのお相手役。ヒロインのエレーヌを演じています。
『最強のふたり』(11)でブレイクしたオマールシーも出演していますよ。
ほんの少しの時間ですが、ユマサーマンも出演しています。ピリリと物語が動き始めるキッカケを与えている役なので印象に残る立ち位置です。
他にも、名前は知らなくても「あれ?この人見たことある…?」というような方たちが脇を固めています。
大盛り!なストーリー展開についていけ…ない
鑑賞後の感想は…盛り込みすぎじゃない!?
約2時間の映画の中に色んなものを詰め込みすぎて、メインからサイドまで、どのストーリーも中途半端なのが惜しい。
映画の最初と最後では、雰囲気が変わっていて同じ映画を見ているとは思えないくらい!笑
日本を代表する映画『7人の侍』よろしく、どんどん仲間を集めるのに、熱心に集めた後はその仲間達との交流が省かれているんですよねー。
鑑賞中に「アマゾンプライムはこの映画カットしているのか?」と思ったくらい!
当初の最初の仲間集めの熱量は立ち消えになり、なんだか見ている方は置いてきぼり感('ω')
せっかくの豪華俳優陣の無駄遣い…!もっと仲間たちのやりとりが見たかった!
色恋もアダムジョーンズの悪い人との関わりも、潔く排除して料理に集中してほしかったなぁ。
あとは、厨房あるあるなのかもしれないけど…いやモデルになった人が荒くれものだからかな?
とりあえずキレてお皿投げまくります笑。引くくらいに。
調べていたら、私が敬愛する料理家 土井さんがツイッターで苦言を呈していてちょっと笑った。
ただひたすらに、美しいシーンがある
でも画は本当に美しくて、オープン前の準備をしているシーンの緊張感やワイングラスに汚れがないかチェックするシーンは、見ているこちらも背筋がスッと伸びるような張り詰めた空気がちゃんと伝わってきます。
ディナータイムの一番忙しい時間帯の厨房の慌ただしさも臨場感があり、瞬きも忘れて見入ってしまいます。
料理自体が多く出てくるわけではないのですが、チラリと映る料理は繊細そのものです。
無機質な厨房で色鮮やかなお皿に最後の盛り付けをしているシーンでは、完全にお皿が主役になっており目を奪われます。
周りに色彩がない分、お皿に目が行くんですよね。
画の美しさがこの映画を支えているような気がします。
総評 俳優と画を楽しむ映画
個人的に食べ歩くのが好きなので、ミュシュランレストランの裏側を描いたのは興味深く観れたかな。
画の美しさも好きだし。
とはいえ、ストーリだけを楽しみにみるとちょっと肩透かしかも。。
という訳で、星三つ!
料理の美しさと、キャストの豪華さを楽しむならアリ!